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「里奈、愛してる」
その言葉を言った瞬間、里奈は笑顔になった。
最期に目にしたものは、里奈の笑顔だった。
俺は、最期を最高な立場で迎えることが出来た。
奇兵隊を残したまま。
里奈をこの世界に残したまま。
江戸の夜明けを見ないまま。
俺は息を引き取った。
1867年4月14日、空は快晴で、とても綺麗な空だった。
俺は里奈に出会えたおかげで、恋を知った。
坂本に言われたあの誓いを守れなくなる程、里奈を好きになった。
祭りだって、初めて行ったんだぜ…?
やりたいことはやった。
後は、小五郎が、坂本らがやってくれる―…。
武市、以蔵、大久保さんには直接病気のことを言えずに…悪かったな。
俺はずっと、里奈を愛してるよ。
肉体は離れ離れになったけど、かんざしがある限り、ずっと一緒だよな…?
いや、想いがあるから、心はずっと一緒だ―…。
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