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晋作さんが息を引き取ってからしばらくの間、部屋には沈黙が流れた。
認めたくなかったけど、これが現実。
晋作さんが言った『里奈は未来に帰れ』…。
あたしは、未来に帰るべきなのかな…。
―…。
翌日―…。
今日は再び戦争が始まる日みたいで、皆は武装をしていた。
「やあ、里奈さん。
晋作の葬儀は、今日の戦争後に行うから―…」
桂さんに逢った。
やっぱり、晋作さんが亡くなっちゃったことは、本当なんだよね…。
「今日は大事な戦いになる。
里奈さんも一緒に江戸の夜明けを見なさい」
「はい…」
あたしは決めたんだ。
晋作さんの分まで生きて、江戸の夜明けを見るって。
「夜明けを見たら、未来に帰りなさい…」
やっぱり、晋作さんの言ったことを守らなきゃだめだよね…。
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