24.夜明け.。

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「大久保さん!」  沖田さんに斬られた傷口は深く、鮮血が広がる。 「陰に行って手当てしよう!」  そう言って大久保さんを立たせた時―… 「―…ぐあっ!」  大久保さんがその場に倒れ込んだ。 「大久保さん!?」  沖田さんが、また大久保さんを…!  あたしはキッと沖田さんを睨む。 「どうして、斬り合いなんかするの!?」  もう、誰かが死ぬところは見たくない―…。 「何でだろうな?」  沖田さんは再び刀を構える。 「小娘!  逃げろ!」  大久保さんの叫びと共に、太い声が響いた。 「新撰組隊士に告ぐ!  今すぐ撤退だ!」  その声に反応した沖田さんは、刀を鞘におさめて去って行った。 「近藤勇だ…」  大久保さんが呟いた。
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