25.生別.。

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 でも、大木は血に染まっていなかった。  余計にわけが分からなくなった。  とりあえずバスに乗り込むと、少ししてからクラスの皆が戻って来た。  そしてバスが出発し、バスガイドさんが歴史について話し出した。 「今寄った寺は、かつて新撰組と桂小五郎や坂本龍馬が戦った地でもあります」  え…?  今、何て…。 「そして今右手に見えるのは、寺田屋といって、坂本龍馬が泊まったとされる旅館です」  寺田屋…!?  バスの窓から寺田屋を覗き込むと、龍馬さんが住んでいた寺田屋と全く同じだった。 「坂本龍馬と仲がよかった高杉晋作は、新撰組から逃れる為に、変名を何回も行い、追跡を逃れました」  ―…!  晋作さんだ…! 「中でも、1番使用した愛着のある名前は、『梅之助』だそうです」
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