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でも、大木は血に染まっていなかった。
余計にわけが分からなくなった。
とりあえずバスに乗り込むと、少ししてからクラスの皆が戻って来た。
そしてバスが出発し、バスガイドさんが歴史について話し出した。
「今寄った寺は、かつて新撰組と桂小五郎や坂本龍馬が戦った地でもあります」
え…?
今、何て…。
「そして今右手に見えるのは、寺田屋といって、坂本龍馬が泊まったとされる旅館です」
寺田屋…!?
バスの窓から寺田屋を覗き込むと、龍馬さんが住んでいた寺田屋と全く同じだった。
「坂本龍馬と仲がよかった高杉晋作は、新撰組から逃れる為に、変名を何回も行い、追跡を逃れました」
―…!
晋作さんだ…!
「中でも、1番使用した愛着のある名前は、『梅之助』だそうです」
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