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「あの、これは時代劇か何かですか?」
「何言ってんだてめえ」青筋を立てひきつったコメカミがヒクヒクしている。
「ちょっ……土方さん落ち着いて下さい。まだ名前も聞いてないんですよ」
総司と呼ばれていた男が土方と呼ばれた男の刀を掴んだ。
「おいっ、総司!」
「すみませんね、この人血の気が多くて、まずはお名前を教えて下さいませんかね?」
「……えと……、その前に刀を納めて下さいませんか?
この体勢では何かと失礼かと」
「ちっ、仕方ねぇその代わりちゃんと話せよ」
ガチャンと刀を納める土方。
その場で、ささっと浴衣を整え座り直す桜花。
「此処は新撰組でお間違えはありませんね」
「あぁ、間違いねぇよ新撰組以外になにか「私は……この時代の人間ではありません。今から、150年も後の時代の人間です」
「その証拠は有るのか、嘘か誠かはおのずと判るだろうがな」
フッと土方が嘲笑った。
「ねぇ、土方さん?私たちだぁーれもこの子の名前知らないんですよぅ、
まずわ、自己紹介しましょうよ、皆も呼んでさ。
呼んできて良いですよね!!
いえっ!!呼んできます、じゃあ」
「おい。まっ…」
バッターンと勢い良く障子を閉め行ってしまった。女顔の人。
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