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道場に着いた。
やっぱり道場は落ち着くなあ、気持ちがスッキリしてきた。沖田を負かせば――と想像するだけで私は興奮で震える
「桜花さん?どうしたんですか?
やっぱり止めますか?」
止めようと言いながら目を輝かせている沖田、説得力は皆無である。
「冗談じゃないです、殺るに決まってんでしょう?
防具は要りません。
貴方の剣は私にか擦りもしないんですから、
早く殺り合いましょうよ、木刀で――」
「そうですねえ…三本勝負といきましょう?
歩さん審判お願いしますね」
沖田が庭先を見ると女が一人現れた。
「なんや、気づいとったん?
やなお人やなあ、気配消しとってもばれはるさかい。
審判やってやりますよ、沖田はんの頼みとあれば断れんからなぁ、断ったらあとが怖いさかい」
ふふふっと妖艶な笑みを浮かべながら近付いてくる。
「さあ、三本勝負といきましょう?」
「ええ、後悔はさせませんよ――――」
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