未来人……?

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 文久3年3月──  この日、土方歳三はある森の奥にいた。  何故かというと、長州の奴らがここら辺で何度も目撃されているからである。 「たっく……、めんどくせぇなぁ」  無造作に束ねた髪をグシャグシャと掻き毟〈カキムシル〉る。 「あぁ゛、なんじゃありゃぁ」    土方は桜の木の近くに黒い影を見つけると、恐る恐る近づいていく。
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