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そしてそのまま、彼の顔を女から離そうとしたの。 感触はまるでないのに、両手に温もりだけは感じた。 その直後に、「ううん……」と、彼が低い声でかすかにうめいたの。 でもまだ彼の顔は女から離れてなかった。 二人が同じような体勢で寄り添って眠っているのがもう許せなくなって、ワタシはより一層の力と思いを込めて彼の顔を自分に抱き寄せようとした。
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