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「はあ……? 誰かって?」 彼はそう言ってちょっと笑った。 わたしも笑った。 誰かと目が合った、なんて間抜けなことを言った、寝ぼけた女の顔が壁の向こう側から見えてきそうだったから。 ヤることはヤるようないい歳して馬鹿じゃん、って思った。 それなのに、彼ったら女にこう言うの。 「大丈夫だよ、誰もいないよ。ミクの側にいるのは俺だけだから」 わたしは、ムカついた。
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