ー時の始まりー

14/30
前へ
/50ページ
次へ
広々とした部屋に大きなベッドが3つ。 有り余る程のスペースと大きな窓。 陽射しが差し込み、明るさを増したその部屋に響いてきた甲高い叫び声。 「美智瑠の蹴りばしくらわすとよか―!!!!」 それは、俺が部屋でゲームをしていた時に聞こえてきた。 その瞬間、間違えて消してしまったゲームのデータ。 クソ美智瑠が!!! イライラしたが、気を改めて新曲の作詞に取りかかった。 次期、神として修行をしつつも、歌手としての仕事をしているからだ。 俺はお父さんやお母さんとは違い、自分で若さを保つ事は出来ない。 それは、全ての魂がそうなんだけど…お父さんとお母さんの2人は全宇宙で唯一、年を重ねても自分で若さを保ち続けられる能力を持ってる。 ああ見えてもかなり年とってるんだよ。 だけどまぁ、若くてカッコイイお父さんと綺麗なお母さんは自慢なんだけどね。 だから俺は、今の若いうちに唄を歌う。 神になる前に、年をとって老いてしまうまえに、自分がやりたいことをする。 正直、修行の時に口だけの初代が出てくるのがウザいから…神様になりたくないんだけど…。 まぁ…それは置いておいて、次の歌は恋愛について歌おうかなぁ…。 えーっと… 「美智瑠は悪くあらっさんと―――!!!!!」 チッ…うるせぇ…。 えーっと… 「クソハゲジジイ――――――!!!!!」 …っ!!!!! あ゛あ゛もう!!!!!美智瑠!!!!! その瞬間、俺は部屋を飛び出した。 、
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加