うた

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酷な事ばかりの日々で 日だまりにいなくとも 暖かいと感じれる 人の心は強く脆い よく出来ているからこそ 細かく部品の一つでも 欠けてはいけない 一つでも欠けたら最後 そこから 崩れる だからこそ 壊さないように 守るように 優しく抱きしめる すやすやと眠るように カタカタと 歯車は早くなったり 遅くなったり 私が拾ったのは 君のネジではないけれど 君が拾ったのは 私のネジでした 君を愛おしいと 想うのは 君が私を 助けてくれたから 救いたいと君が言って 私が君を受け入れて そして 私は幸せだったから 冷たい手が 温かく感じた 閉じた瞼で ちゃんと見えた 寒空の下が 日だまりだった 現実的じゃないのに 触れられた ネジ巻き仕立ての日々に 心を 色を
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