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「やっほー!」
僕が如月高校に入学できて良かったな、とか思っていたら後ろからトテトテと走りながら叫ぶ女子。
朝からテンション高いなー。
まあ、いつものことだから今さら気にしないけど。
「おはよ、ユキっ!」
ユキとは、僕の事を彼女が呼ぶときの愛称。
「おはよう。今日もテンション高いな、ハイテンションだな」
「なにいってるのよー、テンション高くて損することないでしょー?」
この、元気が具現化したような女子の名前は桜雅(さくら・みやび)。
長いサラサラの黒髪が似合う、僕の幼なじみだ。
雅の黒髪が太陽の光を反射させて、キラキラと輝いている。
まるで、そこにもう一つ太陽があるかのように。
舞い散る桜の花びらと、黒髪の少女。
……あとで絵に描いておこうか。
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