Q31~40

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相談者: 長屋の娘さん Q35.うちはとても貧乏なのです。何でなのか理由もわかりません。母はわたしが小さな頃に死んでしまったらしく、病弱な父と『母さんが生きていたらねぇ』『それは言わない約束』などと言い合ってます。  ある日、借金取りらしき人たちが来てこう言いました。 『今度約束を破ったら借金の形に娘をもらっていくぜ』と。  借金を返す宛もない私たち親子はどうしたらいいのでしょう。 A35.一番確実な手はあんたの商品価値を無くしてしまうことね。  つまり、次に借金取りが来るまでに丸坊主になって歯を何本か抜いて半裸でヘラヘラと町中を歩き回れば、まさか遊郭に売り飛ばされることもないでしょう。  ……なんか不満そうね。じゃあ、ちょっと精度は落ちるけど、別の手を教えてあげる。  まず、町に出てその借金取りを飲み屋で見つけなさい。そして、その借金取りを周りに聞こえないようにさんざん罵るのよ。借金取りが刀に手を掛けたらしめたもの。大声で叫びなさい。  あとは、たまたま居合わせた剣の達人か、お忍びのお偉いさんの助けを待つだけ。ただし、助けられた後の台詞を間違えてちゃ駄目よ。 『あの、せめてお名前だけでも……』これは駄目。『名乗る程の者ではありません』とか言って。格好付けて帰っちゃうから。  『痛っ、足が……』って言えば彼は家まで送ってくれるから、そこでお茶でも出しながら身の上話をすれば彼が何とかしてくれるわ。  どちらか好きな方を試して。
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