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ある貧しい国に、ひとりの少年がいたの。 彼は大半の人々がそうであるように、やっぱりとても貧しくて、日々の食事さえ困る有り様だった。 でも、少年は少年だったから、わりと楽しく暮らしていたわ。 おいしいものを食べられないことや、金持ちの子供にからかわれることは嫌だったけれど、父さんは強いし母さんは優しいし、おばあちゃんは時々甘いものをくれるし、とにかく嫌なことばっかりってわけではなかったの。
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