願い

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紹介が遅れたが、俺は梶原悠里(かじはらゆうり)18歳。 成績は昔から煩く言われてきたせいか、上の下くらい。 運動神経は人並み、顔も人並みだと思う。 家族は母と三つ下の弟と海外単身赴任中の父の四人。 父はたまに帰って来ては、旅行に行こうと家族を連れ回す。 母は看護師で夜勤も多く、家にいる時間は少ない。 家に弟と二人というのも少なくない。 今日も早めの夕食の後すぐに仕事に行ってしまった。 帰って来るのは明日の朝だ。 段々と闇から浮かび上がるように俺は目を醒ます。 時計は夜中の2時を示していた。 母との言い合いを思い出し、また苛々が込み上げてくる。 俺は頭を冷やすために家を出た。 家の前の坂を下り、暫く歩いた所にあるコンビニにでジュースを買い戻る。 大分気分も落ち着いてきた。 帰ってシャワー浴びてまた寝よう。 なんて考えていたその時だった。 「流れ星・・・・・・」 漆黒の空に散りばめられた星達の間にすうっと、光のラインがいくつも描かれた。 今日は流星群が見える日だったんだ・・・・ 流れ星のおかげですっかり気分も晴れた。 俺は空を見上げながら家へと続く坂を上り始めた。
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