英雄×1 エルフのエルフ

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ハナンが奥の方へ引っ込み、しばらく物音と魔女の独り言が響く。 パタパタ、 あれ、どこだっけー? ゴソゴソ、 あーあったあったー! エルフさん今持ってくー! つるっ ズデッ! バサバサバサ、ドンガラガッシャーン! …………わしわしわし。 数秒の沈黙が続いて、ハナンが大量の洗濯物を抱えて戻ってきた。 「いやー、お待たせ」 「ちょっと待てぇ! 今転んで服落としたろ!」 「えー、何の話?」 「口笛吹いてごまかすな、取り繕ったのが丸わかりだっての!」 あからさまに怪しい汗をかきながら、ハナンは木製の黒いカウンターにポンと服を置いた。 よほど必死で拾ったのか、一見きちんと整っている服達はよーく見ると端がそろってなかったりシワが寄っていたりしている。 もっと追求してやろうかと思ったが、何を言ってもハナンが聞き流す事は承知済み。 諦めの境地であたしは服を受け取り、代わりに持ってきた依頼品を置いた。 .
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