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今振り返ればホクトはずっと
入退院の繰り返しだった。
薬や手術でなんとかホクトは
余命を過ぎても生きている。
ただホクトはいつ死んでも
おかしくない身体だったのだ。
【入院費に手術代】
相当な額だろう。
しかし、父親の健は、ホクトが治るなら、
いくらでも出すと言う。
~小学校に入学する頃~
ホクトは無事、退院する事が出来た。
普通の子供達と同じ様に
普通の子供達と同じ学校に
通った。
しかし、ホクトは学校に行きたがらない…
いくら学校に通えるようになっても
みんなと一緒に外で遊べない。体育はいつも見学…。
いつ発作が起きるか解らないからと、先生が付きっきりで先生もホクトの事を迷惑がっていたのだ…。
行きたくない気持ち、健にはよくわかっていた。
そんな時
ホクトが8歳になった時
心臓発作で倒れてしまい、
また入院する事になった。
ある日ホクトは健にこう言った
『パパ。僕もう疲れちゃった』
『死にたいよ…』
健は涙を流した。
代われるなら代わってやりたいと…思った。
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