育児ノイローゼ

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やっと3000グラムに達した。 ホクトが退院する日がやってきた。 健は長女の愛子と二人でホクトを病院まで迎えに行く。 余談だが、 健は一応、代表取締役なのだ。 この先、父子家庭でも、 お金や家、食べ物や服。何一つ不自由なく生きていける。 困ることは何一つ無い。 そう安心していた… ホクトが病気だとは知らずに… 健にとって、夜泣きの激しいホクトを育てることは大変だった ミルクをあげたって、すぐ吐いてしまう…。 仕事や家事や育児、こんなに大変だったのか… 病院でホクトが心臓病だと聞いたとき、健は、 ホクトが普通の子供じゃないから…こんなに大変なんだ…。 もし障害者じゃなければこんなに苦労はしないんだろう… 産まれてこなければよかったんだ…と思った事もあったと健は言う。
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