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『先輩……』 『ん? どうした?』 『僕…… 先輩の事、大好き……です』 『……ふふっ』 『なな、なんで笑うんですか?!』 『ごめんごめん 可愛いなーと思ってさ』 『かわっ……?!』 『ふふ…… 俺も大好きだよ ―――』 ピピッ ピピッ アラームの音で港 孝明(ミナト タカアキ)は目を覚ました (夢――か) ゆっくりと起き上がり、ため息をついた (なんで今更こんな夢を…… 未練たらしいな……) 自嘲ぎみな笑みを浮かべながら孝明は立ち上がった カーテンを開ければ空はまだ暗かった 軽く朝食をとってから新聞配達のバイトへ出かけた ひんやりとした空気が心地好かった それが終わったらそのままコンビニのバイトへ、そして夕方からは居酒屋で働く それが、ここ数年の孝明の生活パターンだった .
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