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「しっかしよく働くよなー」
ガヤガヤと騒がしい居酒屋の店主、沢木口 直樹(サワキグチ ナオキ)はそう呟いた
「俺ですか?」
「そうお前。」
きょとんとした顔をした孝明を指差して言った
「朝からずっとバイトやってるじゃねーか ウチでも2時まで働いてるし
体壊すぞお前」
「ん~ でもちゃんと寝てますし
慣れれば案外大変じゃないですよ」
「金、足りないのか?」
「いえ、俺一人生活するだけならここの給与で足りてます
貯金を貯めときたいんですよ」
「へー 若いのに貯金、ねぇ」
「あ、いらっしゃい」
2人が話していたら7、8人の団体が来た
「予約していた砂川ですけど」
「あ、はい こちらへどうぞ」
その団体を奥へ連れていき、注文をとった
◇
「――以上でよろしいですか? では、失礼します」
そう言って立ち去ろうとした時、1人の男と目が合った
その男はじっとこちらを見ていて、少し驚いた顔をしていた
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