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「……どうかしましたか?」
孝明が声をかけるとハッとした顔をした
「え、あ すみません
知り合いと似ていたもので……」
「あぁ そうなんですか」
「…えっと、港、さん?」
孝明の名札を見て言ってきた
「港さんの下の名前って……なんですか?」
この時、特に何も考えずに口をひらいてしまった
それが、このあと何を引き起こすかも知らずに
「孝明です」
そう言った途端、男は酷く驚いた顔をし、
「……ありがとうございました」
そう言って俯いてしまった
少し不思議に思いながらも特に気にする事なく戻っていった
その後ろ姿をじっと見られていることにも気づかずに……
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