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さっきの星とは大違い。
広範囲に生える黄緑色の草々は、美しいとさえ思えるほど。
その中に桜のような桃色の葉を付けた木々もある。
これだけ眺めがいいと、遠足にでも来たのかと勘違いしたくなってしまう。
まあ、目的を忘れることは無いが。
その大自然の中に一人。ポツリと立っている奴がいる。
顔は見えないが敵は間違いなくあいつだ。
体の周りからは、水晶玉の中で渦巻いていた煙と同じようなオーラが吹き出している。
「ルピア」
俺はルピアに目線を送る。
ルピアはそれを察して、杖をポーチから抜いた。
さて、あいつがどんな奴か知らないが、弱点を知っているルピアの敵では無いだろう。
ルピアが俺の隣から姿を消す。
すぐに終わるな。
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