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あぁ、よかった!
シラフの人がまだいたのか!
「それにしてもこのジュース、おいしいわねぇ」
ゴクゴクとボトルをあおる会長。
俺の一縷の希望はプレス機でぺちゃんこにされ廃棄されてしまった。
口調がおかしい時点で気づくべきだった……。
「ねぇ、曽我部くん」
「な、なんすか……」
違和感たっぷりだ……。
顔は普通だが、瞳がどこかトロンとしている。
「わたしね……気になる人がいるんだ……」
「そ、そっすか……」
おや? この流れは……。
「誰だか知りたい……?」
いつの間にか外していたシャツのボタンにシフォンスカートから覗く艶めかしい足。
揺れる息遣いが鼓動を早める。
これで視界の隅に抱き合う野郎どもがいなけりゃ我を失って襲いかかってたかもしれん……。
「それは……」
そして俺の胸に飛び込んでくる。
まさかこれは……。
耳に入ってきたのはかわいらしい寝息。
やっぱこういうオチなんですね。
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