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羊さーん、こっちへおいでー。
山彦する声に、羊がわんさか寄ってくる。
つぶらな瞳にモジャモジャの毛並み。
その中には髪が長くて、キリッとした表情のかわいい羊も―――
「――我部、曽我部！ おい、起きろ曽我部！」
「は、羊さん!?」
飛び起きると、そこには心配そうに覗き込む会長の顔が。
「大丈夫か？ なんか幸せそうな顔をしてたから起こすのは気が引けたんだが……初詣にいくから起きてくれ」
「あ、初詣？ はいはい大丈夫です大丈夫です」
寝ぼけ眼で部屋を見渡すと顔色が悪いメンバー。
会長だけ普通にシャキッとしている。
「うう……頭いたい……」
「俺、なんでこんなに服乱れてんだ……？」
「なんか……恐ろしい夢を見てた気がする……首にアザがあるしなんだったんだ……」
「あーっ！ アタシの髪なんでこんなにボサボサなのっ!?」
ははっ……覚えてないんだな……まぁ知らぬが仏、って言うし、黙っておこう。
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