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「それより次は悠の番だ! はやくしろ!」
「は? 俺の番って……ちょっ」
定位置から引きずり出され、みんなの前へと投げ出された俺。期待に目を光らせるみんなの顔。
「えーっと……」
「悠、がんばれ!」
「悠くんファイト!」
ハードルがどんどん上がってく。
やめてくれぇぇぇぇ!
「じゃあ……えっと」
ちょうど目に入った先では、某アイドルグループがヒット曲を熱唱していた。これだっ!
「よし! えー、じゃあ、歌いまーす!」
結果は聞かないでほしい。
うん。人には得手不得手があると思うんだ。
別に歌がちょっと残念だからって死ぬわけでもないしね。
この日、俺の心には深い傷が刻みつけられた。
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