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ふと、この青年にあることを持ち込もうと思った。もしかしたら誰も行きたがらない森の奥地に行ってくれるかもしれない。 「トルガネ。お前、剣の腕は達者だったな」 「ええ」トルガネはそうニコリと良い「兵長にはおよびませんが」と、まるでお世辞のように言った。 「なら、お前に任務をやろう。奥地まで行って、探してもらえるか。」 少々の沈黙の後、トルガネは無邪気な子供のように笑った。 「ありがとうございます。これ以上の喜びはありません」 ライコックは、その言葉にホッとしてトルガネに宜しくと言った。 トルガネは去り際、蒼の瞳からどす黒い赤に変わったのを、ライコックは見間違いだと目をこすりつけた。
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