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「りん。りん?」 頬に冷たくざらついた感触が残った。 「ハウクル?」 薄ぼんやりした中、真っ白の大狼の黒い目が少女りんの目をのぞいている。 「泣いている?」 はぁはぁと息をたてて、ハウクルは言った。 「しょっぱい」 「大丈夫だよ。ハウクル。夢をみただけ。」 ハウクルの鼻先を撫でながらりんは安心させるように言った。 ふと、後ろを向いた。 人間の匂いがしたのだ。 まったく 寝起きに……
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