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ハルトはほんの少しカメリアの動作を見た そして気付かれないよう腰からハンマーを一つ抜き取ったかと思うと、それを持った右手を素早く振り下ろし、カメリアめがけてハンマーを投げ付けた 「いっ…」 空を切り裂く勢いのハンマーはカメリアの手に見事命中した 光の球となっていた魔力の塊は彼の手から弾け、無数の小さな光となって虚空に消えてしまった 「よくもやったなー」 の言葉を魔力の喪失に伴い地に落ちたカメリアは憤りの言葉をハルトにぶつけた するとハルトは、カメリアに大きなハンマーを突きつけた 「やったらやり返しやられるまえにやる、これクッパ軍の基本だってさ でもやったらやり返すのがまだだったっけな」 ハルトは両手の全ての指の間にハンマーの柄を挟んだ 「ハンマーバラバラ」 自分が叫んだ技名とともに、ハルトはその全てをカメリアの上空へと放り投げた ハンマーはある程度上空まで上がっていくと、今度は倒れたカメリアへとめがけてまさに弾丸のような速さで急降下していった しかしハンマーが当たる刹那、カメリアの姿は瞬時に消え、無数のハンマーだけが地面へと刺さっていった 「!?」 ハルトが理解できないでいると、宙からカメリアの声が聞こえてきた 「テレポートは魔法使いの基本なんだ、隙だらけの技なら十分よけれるよ」 カメリアはその声に続き再び宙に現れ、動揺を隠せないでいる様子のハルトを得意気な表情で見下ろしていた
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