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「呑気に笑ってる場合じゃないだろがー!!明日からどうすんだよ!?えぇ!?」
そう叫びながら親父『郁坂流』に何度も何度も蹴りを入れてる茶髪のガキは弟の『郁坂大介』。勿論ながらあの茶髪も天然物だ。顔がまだ幼いだけあって髪でどうこう言われる事はないらしい。
対照的に俺、同じ茶髪なのにヤンキー扱い。そのせいで初対面には中々構って貰え無かったり……。
「明日から家どうするのよ……」
泣きじゃくる椿がやっと呟いた一言がソレ。
気持ちはわからないでもない、でも、
「言い忘れてたけど、普通に超能力者とかいるからね」
今日の朝、母親に不意に言われたソレが俺の頭の中で暴れ回っていた。
夏休み初日、友人(ロリコン)とぶらり地元旅なんかして、辺りも薄暗くなってきたなぁ、なんて思いながら帰ってきたら、自宅が燃え盛ってた。
次の瞬間にはある意味予想通りに、
ドオオォォォォォォン!!
と豪快な音を上げて爆発した。
辺りには真っ黒な炭になった瓦礫やら何やらが吹き飛ぶ。
大介は吹き飛んできた真っ黒な何かに駆け寄り、
「くそう!!千体限定フィギュアだぞコレ!!あぁ!?」
騒音を掻き消す勢いで、そう叫んだ。
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