巡り会う奇跡

過去

そこまでは良かったんだ
本当にそこまでは……良かった。

まだその時、俺達は小学一年生。
異性との関係について、まだ深い意味はなかった。

それが変わったのは、小学三年生になるかならないかの頃だ。
皆それぞれ、異性を意識し始めた時だった。

こうなると、俺達二人はからかいの標的となった。
一年生の時からずっと一緒に居た俺達は、初め、何故からかわれるのか理解できなかった。

それ程俺達は、お互いに意識しあっていたんだ。

だが、月日が経つ程にからかいもエスカレートし
いつしか、俺達は行動を共にしなくなっていった。

それでも、からかいは止まらず、俺達二人の事について何かある度に、また異性の事に関する何かがある度に俺達は標的とされた。

そんな事が、一年、また一年と過ぎる内に
俺達は、お互いを嫌うようになっていった……

理由は簡単だ。
お互いがいるから、周りからからかわれる。
ただそれだけだ……。