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「あ、モーニングドライブ。海まで行ってきた。
で、朝はお花さんに頼んだけど、多分お昼はきっと黒澤はまだだよなって思って、ピザ、ケータリングしてきたんだ、呼びに行こうとしたら、そっちからきたな。」
既にソファーの前のテーブルの上には、ピザやサラダ、飲み物のグラスまで揃えられ、
矢島とカゲヤマが無邪気に笑って黒澤を手招きする。
しかし、はっと、自身のガウン姿のあるまじき格好に気付き、
「あ、若!、この格好じゃ失礼だ。すぐに着替えてきます!」
慌てる黒澤を手で制し、矢島は苦笑しながら、
「もう、この家に入り込んで来た事態が失礼だからさ、黒澤、気にしないで寛げばいいさ。
同居する以上、適度な配慮はいいけど、気は絶対遣うなよ?
それがルールだ。」
矢島は爽やかな笑顔で、黒澤にそう告げた。
何だろう、この心地よさは、……黒澤は最近味わったことのない感覚に驚きを感じていた。
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