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「黒澤って呼び捨てしてみる?。」
矢島が悪戯っぽいえがおで持ち掛けると、ふくれてカゲヤマは怒り出し、
「……ムリです。」
「だろうな。」
矢島が笑いながら納得したあと、黒澤が涼しい顔でピザをかじりながら、
「……恭一郎と、呼んで下さい。」
と、呟くと、
矢島は伸びをしながら、
「だったらオレもタカヤでいいな、カゲヤマ。」
と、彼女に微笑みかけると、彼女はぷるぷると首を左右に振り、
「……どちらも難しいです。」
と、二人の前で、深い深い溜め息をついた。
「黒澤、室長で勘弁してやんなよ。いいじゃん。」
「若、かき混ぜたあなたに多分に責任があると思うんですが……、
まあ、ちょっと話はさて置いて、あとでモニターの準備が出来たので、ここのフロアの数ヶ所と、カゲヤマくんの部屋に設置をしに参ります。」
「ああ、そう言えばそういう問題、あったね(笑)。」
と、すでにカゲヤマがこっちに来たことで満足していた矢島が、呑気に呟いた。
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