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甘いルックスに甘い声、一般女子はコロッといくだろうが、
……この場では目撃していた矢島の総鳥肌を誘っただけだった。
そばに寄ったまんま、オレンジを剥き始める
“無意識フェロモン男子”の急接近に固まったカゲヤマも、心が約75センチ位引いているようだ。
……近すぎる(笑)。
……剥けない訳じゃないんだから、子供扱いせずオレンジ位、剥かせてあげてほしいし(笑)。
気のせいか彼女は何故だか困った顔をして、
矢島の方をじっと見てる。
SOSだな……、矢島は軽く頷いてみせた。
恋をすると外見だけでなく、無意識に声や表情が色づく人がいるが、
黒澤、意外にこのタイプだったんだ……、あまりの変わりっぷりに矢島は驚愕していた。
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