プロローグ

4/5
前へ
/16ページ
次へ
申し遅れたけど僕はバギ・ガーネット。 魔界(エヴィリット)で魂売りをやってる悪魔です。 魂売りって言うのは人間界(モラトル)の幽霊を在るべき場所に還してあげる、そんな仕事なんだ。 兄貴――ギル・ガーネットも魂売りで生計をたてている。 大量の資料を片付け終わって一息吐いていると真面目な顔をした兄貴が口を開いた。 「なぁバギ。出れずのトンネル、って知ってるか?」 「いや・・・聞いた事無いけど、なんで?」 少し言いにくそうに兄貴は続きを話す。 「何の変哲もない普通のトンネルなんだけどな。 青いワゴン車が深夜帯にそこを通ると行方不明になるらしい。 もう迂回路が出来て使われる事は無いけどな、今でも不審な人影を見た奴は後を絶たないらしいぞ」
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加