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少年は地を蹴り飛び上がる。
目標を失ったドラゴンは戸惑いの様子を見せる。
着地したのはドラゴンの真後ろ。
「裁きの氷刃、《アイスジャッジメント》」
少年はそう呟き、槍を思い切り地面に突き刺した。
その瞬間、無数の氷柱が足元から吹き出しドラゴンを襲う。
逃げようにもすでに魔方陣によって動きは封じられている。
刃が刺さる。もがけばもがくほど氷の刃は深くえぐる。緑色をした血が流れ出す。
そして氷に襲われたドラゴンはついに動かなくなった。
氷。その光景はまさに咲き乱れる氷の世界。一面に降る氷の欠片はさながら季節外れの雪。
「……任務完了」
少年はドラゴンが息絶えたことを確認すると漆黒のローブ翻し、森の中へと消えていった。
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