とある女性の憂鬱2

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「お待たせして、ごめんなさい」 私は彼らのいるテーブルに戻った私は少し固い声で言った 「すいません俊治さん…平太さんと二人にして貰えますか?」 「あっ…はい、分かりました」 彼がお手洗いに入ったのを 確認した私は平太君に真面目な顔を向ける 「平太さん」 「はっはい!何でしょう?」 「……あの、ごめんなさい…貴方の気持ちは嬉しく思います… でも…私は貴方とはお付き合い出来ません 理由は…その私も片思い中なんです…本当にごめんなさい……」 「その片想いって………俊治ですか?」 「……!!」 私は思わず顔を真っ赤にしてしまう… 「あっあの…それはその…」 「ったく…あいつも鈍感だな…」 「ごめんなさい…その…彼との仲は…」 「大丈夫ですよ そんなので喧嘩するようなチンケな友人じゃないですから それに、こちらこそすんません… こんなナンパみたいなのに真面目に答えて貰って恐縮です」 と頭を掻いて苦笑いする ナンパ癖があるだけで、彼の根は善人なんだろう… 「貴方と先に会っていたら…分からなかったかも知れませんね」 「……へっ…流石に大人なお姉さんは違いますねぇ… んじゃ俺もちょっと格好付けときますかぁ」 と照れ笑いしながら、 伝票を持って行ってしまった 本当にごめんなさい…ありがとうね  
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