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翌朝、田舎の町外れの住宅街の静寂を切り裂いたのは、私の大声であった。
「しまったぁぁぁ!!」
この歳にして情けない!
寝坊である。
急いで身支度を整え、家を飛び出す。
通勤用バスに乗るためのバス停まで走る、走る。
しかし、無情にも、私が視界に捕らえたのは、嘲笑うかのように走り去るバスの後ろ姿であった。
この田舎町では、バスは一時間に一本。
私は、仕方なく、目を背けたい現実に目を向けて呟く
「走るか。」
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