それから

11/13
1772人が本棚に入れています
本棚に追加
/296ページ
. それでも 子供達はたくましく 毎日を過ごしている。 そして 母を気遣う。 母親がうっとおしく感じるお年頃の長男だろうが 『お父さん、いないからなあ。  仕方ない。お母さんと話でもするか。』 ニヤリと生意気な言い方で話しかけてくる。 それを聞いて娘が 『そうじゃなあ、仕方ないよなあ。お母さんしかいないし。』 クスクス笑いながら同意する。 次男は生意気な口ぶりで 『俺は1人でもいっぱいしゃべるけどな。』 にぎやかにおどけながらしゃべり続ける。 子供達は旦那の話を頻繁にする。 東日本で震災があったときも 『お父さん、きっと仕事が心配で会社を見に行ってるよなあ。』 (単身赴任先はこの度の震災で被害を受けた地域でした。) などと身近に感じ、神妙に話していた。 それぞれ悲しみを忘れたわけではなく 父親の愛を近くに感じながら前に進んでいる、 そんな感じだろうか。 だから 私も負けないように 前に進んでいこう。
/296ページ

最初のコメントを投稿しよう!