三輪ノ恵村

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  「つまりどういうことなんですか」 「つまり皆さんが道端でお地蔵様を見てもなにも違和感を感じないように私達にとってあのお地蔵様は普通のお地蔵様なんですよ、だからあれはお地蔵様です、特別珍しいですけど説明のしようも無いんですよね」 「でも仏像とか地蔵ってのは仏であって神とは違うんじゃ?」 そういえば自分も良くは知らないがなぜ地蔵が神を信仰すると言われる派に関係があるのだろうか 「ん~、まぁ詳しい事までは私も知りませんがでもまぁ村の事ですからきっとまた独自の文化どうたらこうたらな答えに結び付くんでしょうけどねそれに一般的にもその辺は曖昧なものでしょう」 「はぁ、なんか結構難しんですね色々と」 父はそういうとさっきまで興奮気味に前のめりになっていた姿勢を今度は深々と腰掛けるようにして外の風景を眺めていた 「こっちの地方での文化の違いっていうのもありますしね気候での違いなんかも冬なんかになると雪で家が埋まっちゃったりもしますしねまぁあなた方はこの先まだまだあるんですから少しずつ馴れていけばいいですよ」 そう言うと小谷さんも一息ついたみたいにクスッと頬笑み馴れているだろう村の細道を進んだ
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