第1話~1億1997万人の中の1人になって、生き続けても~

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「いまさら、死なないなんて言えない?」 「ま、まぁ…」 ……だからなんでコイツ、オレの心読めるんだよ。 「じゃあさ、僕と一回カラオケに行こうよ! 死ぬ前に、一回だけ。 それが終わったら死ぬってことにして…。 まぁ、本当に死ぬかどうかは、その後自分で決めればいいじゃん?」 駿はニコッと笑って、そう言った。 カラオケ…か。 「じゃ…じゃあ、一回だけなら。」 そう言ってオレはフェンスを再びよじ登り、内側へ戻ってきた。
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