序章

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車椅子が静かな廊下の先に一つの部屋を選び出す。 その部屋には何もなくただ壁一面鏡張りで窓も無い、頑丈なドアを閉めると、車椅子を押す手は部屋の中央に向かい、車椅子を鏡に向けその部屋を後にする。 その男と入れ違いに入ってきた白衣を着た男性がその部屋の車椅子に近づく。 「気分はどうだ?」 後からもう一人中年の男が入ってきて言う。 「お前には聞きたい事が山ほどあるからなぁ。」 白衣を着た男性が手に持っていた注射器を車椅子の人間の腕に刺す。 車椅子の人間の視界が歪む・・・・・
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