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「なるほどのぅ、しかしおぬしも災難じゃったのぅ、おぬし名前は?わしは山崎とゆうもんじゃ。」
山崎とゆうその老人はスーツにハット帽、黒のレインコートとゆう格好で刑事のような印象を受けた。
「ぼくは中川って言います、実はこの前の道で車がぬかるみにはまって身動き取れなくなってしまって…それでここで雨宿りさせてもらってたんですよ。」
山崎は中川がどこからか拝借してきたタオルで少し禿げ上がっている頭を拭きながら外に目を向ける。
「また客人のようじゃの。」
「えっ?」
中川が入り口に目を向けると若い男女二人組が入り口に向かって来ていた。
「もうサイテー!あんたのせいだからね!」
「はぁ?お前も来たいって言ってただろ!人のせいにすんじゃねぇよ!」
何やら二人は激しく口論している、中川は慌てて二人に割って入ると
「まぁまぁ、風邪引くといけないしとりあえず中に入ったらどうですか?」
と言い二人にタオルを渡す
「あ、ありがとう…、ってかあんたこのホテルの人?私とあの男は別の部屋に泊まるから!よろしく!」
と言って女は一つの部屋に入っていく、
「あの~…」
中川は連れの男をつかまえて事情を説明する。が、
「誰もいない?なら勝手に使っていんじゃん?おれ風呂入りたいんだよー」
男も同じく部屋へと入っていく。
中川と山崎は顔を合わせため息をつく…
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