【26】太古の要塞

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『元気にしてますか。ママはあなたのことを……』 ヴェロニカの母親からのビデオレターであった。 T2が何かを見つける。 「何だこりゃ。この電子レターの中に、何かいるぜ!」 「T2すぐに調べて❗️アイ、ティークをメイの救出に向かわせて❗️」 そのティークから通信が入った。 「ラブ、今から救出に向かう。ここのシステムは、既に回復…」 「ティーク?聞こえないわ⁉️」 「…ラブレシア様…」 別の音声が割り込んだ。 「その声は……ジーグ❗️」 大銀河帝国の命により、地球を訪れ、ラブによって葬られた、エネルギー生命体である。 「お前、死んだはずじゃ…」 「ラブ、これはジーグの残留思念だ。本体は存在しねぇ。尽きる際に、NASAのシステムに侵入していたんだな」 「アメリカのミサイル基地の制御を狂わせたのは、ジーグだったのね。でも…なぜ?」 不安が増幅した。 「・・・ラブレシア様、この遺跡には、悪魔の生命体『レム』が封印されています。予言によると、その封印が解かれ、地球は滅亡します。それを防ぐ為にも、私は遣わされました。とりあえずはミサイルで出口を塞ぎましたが、十分では・・・」 「そんな!お前がやったの⁉️中には、人がいるのよ⁉️」 「おい亡霊、レムってのは何だ?」 T2が問う。 「レムは、あらゆる生命体を侵食し、星の命をも奪う悪魔の侵略者。この星にいた太古の生命体を絶滅に導いた者です」 「アイ、恐竜を絶滅させたのは、氷河期じゃねぇってことか?」 「レムは悪魔です。全宇宙の生命(いのち)の源であるこの星を守るため、遥か昔、帝国は王家の封印をもって、レムを閉じ込めたのです」 「その封印が解かれるって言うの?」 「はい。謎であった解除の鍵が、やっと分かりました、それは…」 ジーグが告げようとしたその時。 「ズドーンッ💥」 爆音と共に、テラが揺らいだ。 「アイ!なんなの⁉️」 「外部より何者かの襲撃を受けています」 「何故?防衛システムは❓」 「現在、防衛システムは作動不能。原因は、これです」 モニターに文字が浮かび上がる。 『VENNY』 「ヴェニー・・・!T2❗️」 「ラブ、コイツは特殊な電子ウイルスだ! あのビデオチップに潜んでやがった。クソッ❗️完全に防衛システムを奪われちまったぜ」 「クッ!アイ、ジーグは?」 「消滅しました」 (なんてこと・・・メイ・・・)
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