【26】太古の要塞

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その時、遠くのワゴン車から、バズーカ砲がラブへ向けて発射された。 「フンッ!」 振り向いたラブは、砲弾をかわしつつ、先端の信管部分を・・・切断する。 「ガンッ」 機能を失った砲弾が、テラの強化壁にぶつかり、転がる。 「ウソッ!。それはないでしょ💧」 ワゴン車から、15連発のミサイル砲がラブを狙う。 それらが発射される寸前。 「ズドーンッ💥💥」 ワゴン車が爆発した。 耳に装着された通信機に声が入る。 「ラブさん。大丈夫ですか。首相の命令で、援護に参りました」 「松阪さん❗️」 戦闘ヘリから、自衛隊総本部長の松阪が手を振る。 数機のヘリが、次々とワゴン車を破壊していく。 ヘリに手を振ったラブの背後から、巨人が機銃を振り下ろす。 「ガッ❗️」 後ろを向いたまま、片手で受け止めるラブ。 「ムダだと言ったでしょ」 「ブン!」 ラブの右斜め後ろから、巨人の足が襲う。 「フンッ❗️」 受け止めていた機銃をはじき返し、刃を振り抜く。 「シュバッ!」 ラブの体に当たる前に、マイクの足は、太ももから切断されていた。 「グオッ❗️」 バランスを崩して倒れかかる巨人の胸に、ラブが手を当てる。 「終わりよ」 ラブの目が『カッ❗️』っと開かれ、額に浮かび上がった紋章が眩しく光った。 「ズンッ💥」 大きな衝撃波が周囲の建物を揺らし、一瞬、全ての文明が機能を失う。 マイクの体を物凄い衝撃が貫き、その神経細胞を粉砕した。 巨人の体が、地面へと崩れ落ちる。 「・・・えっ⁉️」 最期の瞬間、その目が笑っていたのを、ラブは見逃さなかった。 (・・・まさか⁉️)
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