【27】闇黒の悪魔

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【27】闇黒の悪魔

その時。 「ギュォーン❗️」 要塞の中に異常な音が鳴り響いた。 「将軍、マイクの頭脳に仕込んだ、通信システムから、例の信号が届きました」 「フフ。あの巨人は良く働いてくれたよ」 要塞全体が、異様なエネルギーに包まれる。 「ヴェロニカ、さあ、我々人類の罪を償う時がやってきたよ」 「ダメ⁉️そんなこと・・・、そんなこと、この星は望んでいない⁉️」 ヴェロニカの叫び虚しく、『要塞』は、完全に目覚めたのである。 ~ナスカ~ 暗闇の中で、声がした。 「ゴホッ、ゴホッ。いって~なもう。いったい何なのよ!」 爆撃で入り口を閉ざされたものの、丈夫な遺跡の内部は無事であった。 意識を取り戻したメイが、自分にのしかかっているものを どけようともがく。 ポケットから、携帯発光灯を 取り出し、点ける。 「お・・・小田さん…うそっ⁉️しっかりして、小田さん❗️」 メイの上には、彼女をかばった小田武志がいた。 小田の体を抱きかかえながら、起き上がる。 手に、いやな感触があった。 「えっ?」 灯りに照らした手には、ベットリと血がついていた。 「そんな❗️小田さん。シッカリ!」 小田の背中には、落ちてきた鉄筋の棒が突き刺さっていた。 「小田さん。お願い目を開けて❗️」 その声に、小田がかすかに目を開ける。 「メ、メイさん。君は・・・大丈夫か?けが・・・は・・・ないか?」 「バカ!なに他人の心配してんのよ❗️私のためにこんな・・・」 涙があふれてきた。 「・・・良かった。それだけ元気なら、大丈夫・・・だね」 「小田さん・・・。大丈夫、絶対私が助けてあげる」 「僕は・・・もう・・・いいんだ。これでやっと・・・」 「バカ❗️良くないわよ❗️彼女と会えるのは100年も先なんでしょ。まだまだ、死んじゃダメよ。死んだら・・・死んだら許さないから❗️」 周りを照らして見回すメイ。 「小田さん。みんなを呼んでくるから、ここで待ってて。すぐに戻ってくるからね」 「ああ・・・気をつけて」 小田を残し、メイは下へと降りて行った。
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