第0001話 伝説《でんせつ》の玉璽《ぎょくじ》

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秦の始皇帝の代、宰相(さいしょう)李斯(リシ)(字:通古(ツウコ))から「霊鳥の巣が見付かり、その近くで鳳凰(ほうおう)が宝玉の上に留まり、人間を観るや翔び去って行ったとのこと」と街の噂を聴いた始皇帝は、その宝玉を持ち帰らせ 『受命於(ジュメイオ)((カン))天既壽永昌(テンキジュエイショウ)』と(めい)を刻ませ、形を整え、摘みには5匹の龍を彫らせ、皇帝専用の(しるし)玉璽(ぎょくじ)とした その玉璽は代々伝わり、始皇帝が造らせた伝説の玉璽、『伝国璽(でんこくじ)』として漢の時代へと受け継がれて行く 銘は『受命於天既壽且康(ジュメイオテンキジュショコウ)』とも伝わるが、行方不明になった現代では知る(よし)も無い 紀元前206年、初代太祖高帝(たいそこうてい)劉邦が漢を建て、二代恵帝(けいてい)劉盈(リュウエイ)、三代少帝(しょうてい)劉恭(リュウキョウ)、四代少帝(しょうてい)劉弘(リュウコウ)、五代太宗文帝(たいそうぶんてい)劉恒(リュウカン)、六代景帝(けいてい)劉啓(リュウケイ)、七代世宗武帝(せそうぶてい)劉徹(リュウテツ)、八代昭帝(しょうてい)劉弗陵(リュウフツリョウ)、九代海昏侯(かいこんこう)劉賀(リュウガ)、十代中宗宣帝(ちゅうそうせんてい)劉詢(リュウジュン)、十一代高宗元帝(こうそうげんてい)劉[百大百](リュウセキ)([爽]のメの部分を[百]に変える)、十二代統宗成帝(とうそうせいてい)劉[敖馬](リュウゴウ)([敖]の下に[馬])、十三代哀帝(あいてい)劉欣(リュウキン)、十四代元宗平帝(げんそうへいてい)劉[彳干テ](リュウカン)([行]の中心に[干]を容れる)と長らく漢王朝の治世と伝国璽の継承は続いて行く
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