第0003話 養子《ようし》の息子《むすこ》

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遊び人a「だから、噂が噂を呼んで外国人を皆で取り合いになるくらいになってさ」 金持ち「あ、あいつか。早く言ってくれよ。別人かと思ったぜ」 夏侯惇「恩に着る。「サイカ先生」か。サイカ、サイカ…!」 曹操と目が合う夏侯惇。曹操は頷いた後、外国人に話し掛けた 曹操「そこのお方、待たれよ!」 外国人男性「何デスカ?。青年タチ?」 数日後 崔價「曹操、袁紹。其男らの悪事、師の耳にも入っています。嫁拐(よめさら)い等に手を出しおって…。此れだから(いや)しい血筋は…(けが)れ(ゴニョゴニョ」 夏侯惇「おい。今、何と言った?」 崔價「けッ、穢れた血め!。と言ったが?」 夏侯淵「惇兄、落ち着いて!」 曹操「娘が嫌がっていたので…」 袁紹「そうですとも…」 袁術「身代金は、娘の帰国の資金に充てました」 崔價「この嘘つきの飢えた婬獣(いんじゅう)どもめが!」 夏侯惇「黙れ、賄賂野郎!」 夏侯淵「惇兄ィ!」 グサッ! 崔價「ぐはッ!」 夏侯淵が夏侯惇の振り(かざ)した腕を少しずらしたので、崔價は一命を取り留めました …曹操らは、数年、地方での職を与えられ、都での悪戯の数々の反省と、師を故意ではないが傷付けてしまった罪滅ぼしを兼ねていたのでした 悪い師は、その数年の間に亡くなりました。その息子、崔廉は、曹操らの父が根回しをして、地方を転々として監視して都に報告するという督郵(とくゆう)の職を与えられました。最初は、清廉として励みましたが、何時しか賄賂の味を知り、金品や土地などを受け取ると、都には虚偽報告をするようになってしまいました
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