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……そういえばあたし部屋どこ。 今日1日で何回やれば気がすむんだあたし……。 寮と呼ばれたセキュリティも万全のマンションのロビーであたしは立ち止まって考え込んだ。 「あれ、君……どうしたの?」 聞き覚えのある声がして、あたしは顔をあげた。 「あ、市原静沙‐イチハラシズサ‐先輩。この間はありがとうございました」 顔をあげたそこにいたのは、理事長室に案内してくれた人だった。 「あ、この前の子か。……アレ?俺、名前教えたっけ?」 「いえ、あたしが調べただけです」 「調べた?…あぁ、理事長か誰かに教えてもらったんだね」 ……ちょっと違うけど…まぁ、いっか。 「ここにいるってことは、君が女の子の入学者?」 「そうですよ」 「こんなところで何やってるの?」
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