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くるっと反転してあたしは理事長室の扉を開けた。
「椎っ!!」
「璃緒」
「遅かったじゃないかっ。心配してたんだぞっ!?」
ガバッと椅子から立ち上がった璃緒があたしをソファに座らせた。
璃緒はあたしの叔父にあたる人。叔父さんといっても、姉であるあたしの母さんと結構歳が離れてて、どっちかというとお兄ちゃんみたいな感じ。
「ちょっと道に迷ってた」
「まぁ、無事に着いたんだしいいか。で、椎。俺の賭けには乗ってくれるんだろ?」
「いいよ。面白そうだし。そのかわり約束守ってよ」
「分かってるよ。入学式は一週間後な」
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