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校門から真っ直ぐ歩いてる途中。生徒の好奇の視線が刺さる。
周りを見ても男ばっか。
ていうか男しかいない。
ま、当たり前か。
ここ男子校だし。
あたしは男たちの真ん中を突っ切って理事長室に向かった。
「璃緒ぉー」
「あ、椎~っ!」
「今日から暫くは寮にいるから」
あたしを見て表情を明るくする璃緒は今度は目を見開いた。
「何かあったら絶対!!俺に言うんだぞ。分かったか?」
なんだかんだ言ってドスの効いた声。
……これならあたし別に要らなそうだけどね。
「分かったわよ」
璃緒の返事を聞かないで手をヒラヒラ振って理事長室を出た。
入学式出なきゃだし。
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